
『勇者、辞めます』は、絵のポップさと、コメディ長の話の流れながら、自己啓発系の話も織り交ぜてあります。
なにか、深さを感じる異世界ファンタジー。
人間に疎まれるた勇者が、人間を裏切って魔王に仕えるという、一見テンプレ的な物語。
『勇者、辞めます』は、コミカルな絵と表現の裏に、いろいろと深いいポイントが多々あるのが特徴。
勇者は名を偽って魔王軍に入隊、以下のような改善を行うことに。
部下のやる気を削ぐ四天王(エドヴァルド)の心を入れ替えさせる。
一人で何でも抱え込む四天王(シュティーナ)の負担を減らす
物流の滞らせない方法を四天王(リリ)に伝授
コミュ症が原因で新規採用の面談から逃げ出した四天王(メルネス)に会話術を教授
等々コミカルな絵と表現の裏にある深いいポイントが、多々あります。
なんだか、自己啓発にも役に立ちそうな異世界ファンタジーは、この記事の先を読めば、その詳細を知ることができます。
もくじ
『勇者、辞めます』の星評価

ストーリーの面白さ | ★★★★☆ |
キャラクターの絵の魅力 | ★★★☆☆ |
戦闘シーン | ★★☆☆☆ |
イチャラブ度 | ★☆☆☆☆ |
ハーレム度 | ☆☆☆☆☆ |
H度 | ★☆☆☆☆ |
『勇者、辞めます』のあらすじ

・勇者:レオ=デモンハートは、魔王エキドナを退けた。しかし、その後人間に疎まれ、魔王の軍団に再就職しようとする。
・魔王エキドナとの面接では、当然不採用になったが、レオは諦めなかった。戦ったことのある魔王軍団の四天王を拉致し、四天王を説得。魔王エキドナに正体を隠して魔王軍団にオニキスとして入り込むことに成功。
・レオは、自分がガタガタにしてしまった軍団を四天王をサポートすることによって立て直しを図った。
・オニキスとして成果を出した結果、魔王エキドナと対面することに。その話の中で、エキドナは、魔界を平和にし、魔界の住民の安寧を求めるという、エキドナの真意を知る。
・そのために、エキドナは「賢者の石」を必要としていた。
・それを知ったレオは、「賢者の石」=「レオの心臓」をエキドナに提供するということをエキドナに伝えるのであった・・・。
『勇者、辞めます』の魅力のポイント
ストーリーの面白さ
『勇者、辞めます』の第一巻を読んで、「なんかあんまり面白くない、異世界ファンタジーだな」というのが感想でした。
絵もストーリーの運びもコミカルで、内容が薄いのかな~、と感じたからです。
しかし、第二巻以降を読んでいくと段々全体の話が見えてきて、面白くなってきました。
主人公の勇者:レオは、科学文明が滅びる前に作られた人造人間。
レオは、人を守るために作られ、存在し続けました。
幾度となく、人類を救ったレオ。
しかし、平和になると出番がなくなり、自己の存在理由が希薄になって苦しむことに。
あるとき、人類を救うために人類の敵を自分で作ればいいと思い立ち、準備をします。
そう、「人類を救うために、人類を危機に陥らせる」ということを実行してしまうほど、レオはバグってしまったのでした。
そんなとき、魔界からエキドナが人類を襲いレオの計画は未遂に終わりました。
魔王を撃退した後に、レオは人類から迫害を受けます。
その時にレオの中に「人類を助けなくてもいいんじゃないか」という考えが芽生えるのでした。
このレオの苦悩と考えが変化していくプロセスがなかなかよく伝わってきます。
説教臭いところが、オジサンには響いてしまいました。
第一巻であきらめないで、二巻、三巻と読み進めると、味の出てくる異世界ファンタジーです。
キャラクターの絵の魅力

「『勇者、辞めます』第一巻 原作:
角川書店」から引用『勇者、辞めます』はコメディ調に描かれているので、絵の丁寧さはやや劣るのではないかと感じてしまいました。
しかし、そんな絵でも女性キャラクターも男性キャラクターも魅力的に伝わり、私は好きです。
戦闘シーン
戦闘シーンはありますが、話の流れ上あまり戦闘シーンは重要ではないので、そんなに力を入れていない感じです。
ハーレム度
元勇者の魔王軍団への再就職の話ですから、ハーレムはありません。
イチャラブ度
レオとエキドナには、何となくイチャラブに移行しそうな雰囲気ができますが、イチャラブというレベルではありません。
H度

「『勇者、辞めます』第一巻 原作:
角川書店」から引用極薄のサービスシーンがあります。
もうちょっと、サービスシーンを盛っても、いいんじゃないかと思ってしまいました。
最後に
『勇者、辞めます』は第一巻だけを読んだときには、「これはあかん方の異世界ファンタジーだな」と思ったのですが、読み進めるとじわじわと心に響いてきます。
魔王軍団の組織改革も、説教臭いかもしれませんが、しっかり読み込むと、自己啓発書的な価値があるんじゃないかと思えるほど。
レオが正式に魔王エキドナと行動を共にするとなった後に、レオの元の仲間が復活して、レオにちょっかい出すような物語が始まります。
どうもこの先は、フツーの異世界ファンタジーになるんじゃないかという予感が・・・。
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