『おっさん冒険者ケインの善行』は、「善人」がテーマの異世界ファンタジー。
・ケインは、善人だから、あまり肉弾戦をしません。
・善人だから、お金はほとんど与えてしまいます。
・善人だから、基本ケンカもしません。
善人がどうやって異世界で活躍するんだ・・・、という突っ込みを入れたなら、この先を読んでみてください。
もくじ
『おっさん冒険者ケインの善行』の星評価
ストーリーの面白さ | ★★★☆☆ |
キャラクターの絵の魅力 | ★★★☆☆ |
戦闘シーン | ★★☆☆☆ |
イチャラブ度 | ★★☆☆☆ |
ハーレム度 | ☆☆☆☆☆ |
H度 | ★☆☆☆☆ |
『おっさん冒険者ケインの善行』のあらすじ
・ケインは、20年間薬草採取に精を出すDランクのベテラン冒険者。
・ケインは孤児院で育ち、その孤児院を支えるために、安い金額で孤児院の薬づくりのための薬草採取に励んでいた。
・ある日、ケインは、非常に高価(城が建つくらい)な「蘇生の実」を採取し、心躍らせた。
・そこに現れた女冒険者(アナストレア、実は王族)。ぜひその「蘇生の実」を譲ってほしいと懇願される。ケインは、あまり逡巡することなく、その実をアナストレアに譲る。それも銀貨3枚で。
・アナストレアは有名なSランクパーティー「高所に咲く薔薇乙女団」のリーダーだった。アナストレアはケインに惚れ込みパーティーに招くが、ケインはランクが合わないとお断りを即決。
・アナストレアはケインをパーティーに引き込むためにあの手この手でケインを強化しようと暗躍するのであった。
『おっさん冒険者ケインの善行』の魅力のポイント
ストーリーの面白さ
『おっさん冒険者ケインの善行』は、転生でも召喚でもない異世界ファンタジー。
「善人」というテーマで物語が展開します。
ケインは底なしの善人。
例えば。
・安くて誰も受けないクエストである、孤児院の薬づくりのための原料集めを続ける。
・城が買えるほどの高価な「蘇生の実」を採取したのに、「蘇生の実」を譲ってくれとアナストレアに懇願され、銀貨3枚で売ってしまう。
・偶然倒したドラゴンが白金貨6枚分の報酬になったが、孤児院の借金の返済で全額立て替えてしまう。
・孤児院の借金は、不当だったので、白金貨6枚分ケインに返却されたが、それをそのまま協会に寄付してしまう。
と、「お前ちょっと人が良すぎるだろ」と突っ込みたくなるような「善人」行為を繰り返します。
そんなケインの行動を見て、Sランクパーティー「高所に咲く薔薇乙女団」のアナストレアとセフィリアはケインにぞっこん。
セフィリアは、一生に一回与えられる聖女の誓約をケインに与えてしまいます。
そして、聖女の誓約によって強化されたケインは、力ではなく、善意で悪神の復活を阻止しました。
悪神を倒すのは「勇者」ではなく「善者」って・・・、いったい何?という感じ。
なんか頓珍漢な感じはしますが、『おっさん冒険者ケインの善行』は、読んだのちも印象に残りました。
ということで、この「善人」というテーマは、成功なんじゃないかと思う次第です。
キャラクターの絵の魅力
個人的には、『おっさん冒険者ケインの善行』の絵は、そんなに好みの絵ではありあません。
しかし、女の子、男性キャラクターともにとても丁寧で上手に描かれていると思います。
絵のレベルは結構高いですね。
戦闘シーン
戦闘シーンは多いのですが、格闘戦の絡みはあまり描かれていません。
絵は上手いとは思うんですが、格闘戦をリアルに描くというのはまた別技術が必要なのでしょうね。
イチャラブ度
ケインの姉的存在だったアルテナが霊としてよみがえって、ケインと相思相愛の関係に。
しかし、相手は「霊」だからなぁ。
イチャラブにはならないんじゃないかな。
ハーレム度
「高所に咲く薔薇乙女団」という美少女軍団は出てきますが、ケインの仲間というわけではありません。
お友達という感じですね。
ハーレム要素はありません。
H度
極薄の、ほぼ透明レベルのH度です。
H度を期待してはいけませんね。
ただ、この作品の漫画担当の沖野真歩という方の描く女性キャラクターは、全体的に艶があります。
これが結構いいです。
最後に
・「善人」っがテーマって何・・・
・死人が霊で蘇るって・・・
・戦ったことがほぼない、本当に戦闘があまりできない冒険者が主人公なんて・・・
と、突っ込んでしまう作品ですが、なぜか記憶に強く残る作品でした。
強くおススメはしないのですが、「読んでみてもいいんじゃない」という感じです。
小説は「小説家になろう」の『おっさん冒険者ケインの善行』で読めます。