『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』は、「異世界と地球を自由に行き来できたら、こんなこんな風に稼げるな」という空想を満足させてくれる異世界ファンタジー。
・戦争
・病気
・貧困
などの、シリアスさをコミカルなオブラートに包んで、軽さを感じながらもしっかり読ませてくれます。
もくじ
『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』の星評価
ストーリーの面白さ | ★★★★★ |
キャラクターの絵の魅力 | ★★★☆☆ |
戦闘シーン | 対象外(戦争シーンはあるが、戦闘シーンは無い) |
イチャラブ度 | ☆☆☆☆☆ |
ハーレム度 | ☆☆☆☆☆ |
H度 | ★☆☆☆☆ |
『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』のあらすじ
・両親と兄を事故で亡くした山野光波は、さびれた観光地で、将来のことを考えていた。
・その時に、不良に絡まれて崖から落ちてしまう。とっさに何かをつかもうとしたら、謎の生命体の一部を引きちぎってしまい、それが原因で異世界に転移する。
・謎の生命体は、光波に異世界転移能力が付与されてしまったことを説明し、それにプラスして言語習得能力と、自己治癒能力を光波に与えた。
・光波はその能力を授けられたときに、地球と異世界の文化レベルの差を利用して儲けることを思いつく。
・現代でも異世界でも10億円の相当の財産を、それぞれの世界で確保すれば、100歳まで生きても豊かに暮らせると考る。だから、異世界で金貨8万枚を稼ぐことが目標になった。
・ここにおいて、異世界転移というチートな能力を使って、光波の商人道(?)が始まります。
『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』の魅力のポイント
ストーリーの面白さ
『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』は、女性主人公の明るくライトな雰囲気の異世界ファンタジー。
とてもお気楽に楽しく読めます。
光波のかわいいのに、経済的な欲望まる出しの所が面白い。
「異世界と地球の転移機能があったらこんなことやっちゃうよな」ということが盛りだくさんに描かれています。
100円ショップで買った雑貨を高額で異世界で売る
光波はまず、雑貨店を開くことに。
そこには、地球の100円ショップで買いあさったものを並べ、高利薄売する。
100円のシャンプーは8000円で売ることに。
異世界転移機能があったら、まずやりますよね。
現代日本のカンタンな料理を異世界で流行らせる
つぶれそうなレストランの立て直しに、「山野流」という名前を付けて現代のカンタンな料理を出す。
・かけうどん
・オムライス
・ハンバーグ
といったところです。
本当に、現代のこんな簡単な料理が、異世界で王様が食べるような料理になるんですかねぇ・・・という突込みを入れてしまいました。
隣の国から突然の宣戦布告に傭兵を送り込む
光波が暮らしている王国に、隣の帝国が魔物を従え、侵略戦争を仕掛けてきました。
人間だけならともかく、強力な魔物まで使役してくるのですから、王国存亡の危機。
そこに、光波が地球から傭兵と武装を転移。
王国の危機を現代兵器で救うことに。
ここで約金貨4万枚(地球の価値で10億円相当)以上を傭兵段に支払い、適度にピンハネするという商売を展開します。
戦闘の終了後、この時傭兵団は、異世界の竜の死体を地球に持ち帰り、ひと稼ぎ。
当然、あとで光波にばれて分け前を光波に支払う、という顛末になっています。
このように、光波の明るさとがめつさが相まって、大変面白いストーリが展開されます。
キャラクターの絵の魅力
『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』の女の子キャラクターは、大変カワイイ。
とっても魅力的。
表情も、とても豊富で、ストーリーの面白さにさらに魅力を加えています。
しかし・・・、
男性キャラクター手を抜いていないか?
「ちょっとこれはないでしょう」という描かれ方をしています。
もっと、男性キャラクターをしっかり描いてくれれば、もっと評価は高いのに・・・。
戦闘シーン
光波は女の子なので、光波が戦うシーンはありません。
戦争シーンはあるのですが、銃で撃ちあうだけなので、特筆することも・・・。
イチャラブ度
謎の生物のせいで、光波は永遠の15歳になってしまったので、恋愛対象が見つかりません。
ですから、イチャラブができないのです。
ハーレム度
『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』は、女性主人公なので、ハーレムは当然ありません。
H度
うすーい、サービスシーンはありますが、「H度」として期待するほどではありません。
最後に
光波は国を救った褒美に子爵に陞爵。
本当は異世界でのんびり商売しながらスローライフしたいのが、領地経営など忙しくなる一方。
そんな光波の戸惑いも面白く描かれています。
原作者のFUNA氏のストーリーのテンポはいいですね。
同氏の作品に『ポーション頼みで生き延びます』という話がありますが、主人公の性格が結構似ています。
ストーリーの展開が似ているので「同じじゃないか」との批判もありそうですが、私はどちらの作品もとってもお好み。
『ポーション頼みで生き延びます』のレビューもそのうちに。
『老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます』は「小説家になろう」で読めます。
ちゃんと毎週更新さてているので、とても楽しみ。
FUNA氏には、小説を書く者としての誠実さをとても感じてしまいます。
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