『月が導く異世界道中』は、異世界の女神に無理やり召喚されたが容姿が醜いと辺境に追放された高校生(深澄真)が、魔物たちと一緒に楽しく生きていく異世界ファンタジーです。
真は、地球では並みの容姿。
しかし、異世界の女神は、雑魚の魔物レベルの醜さと判断されることに。
だから、最初の仲間は魔物だけ。
そんな、普通だったら耐え切れそうにないみじめな環境で、魔物たちと楽しく暮らしていく高校生の物語の詳細はここから。
もくじ
『月が導く異世界道中』の星評価
ストーリーの面白さ | ★★★★☆ |
キャラクターの絵の魅力 | ★★★★☆ |
戦闘シーン | ★★★☆☆ |
イチャラブ度 | ★☆☆☆☆ |
ハーレム度 | ★☆☆☆☆ |
H度 | ☆☆☆☆☆ |
『月が導く異世界道中』のあらすじ
・深澄真の両親は異世界人だった。自分の大切なものを異世界に差し出すという約束を異世界から地球に来る時に約束してしまった。
・ということで深澄真は、異世界の女神に召喚される。その時、地球の神「月読」様からか力を授かることに。
・異世界の女神の人格は問題だらけだった。真の容姿が醜い(日本では並)ということで、ヒューマンの暮らさない荒野に追放されてしまった。
・真は、人外の地、荒野で上位竜の蜃(のちの巴)、災害の黒蜘蛛(のちの澪)を下僕として、異世界を生き抜くことになる。
・真は、日本で生きたように誠実につつましく生きようとしたが、真の能力は別に日本から召喚された勇者の力をはるかに上回っていた。真が望む望まぬにかかわらず、世界は真を巻き込んで動いていく。
『月が導く異世界道中』の魅力のポイント
ストーリーの面白さ
『月が導く異世界道中』は、面白いです。
最初は、コメディータッチで話が進んでいきますが、物語が進むに従って、シリアスになっていきます。
異世界は女神の加護のもとにヒューマン(地球でいう人間に近いもの)が幅を利かせる世界。
さらに、女神は美男美女のヒューマンしか存在を許さなかった。
決して美男ではない真には、とても住みづらい世界。
物語の最初は、真の周りは亜人しかいませんでした。
異世界ファンタジーでは、当然のように美男美女が活躍していますが、この設定は、普通ぐらいの容姿を持つ方(つまり私なんですけど)には、とても感情移入してしまうところですね。
さらに、女神は真がブ男だったために、別途、美男美女の勇者(二人)を召喚しています。
そして、勇者二人はそれぞれとても野心的。
一方、女神に嫌われた真は月読にもらった能力により、異世界では並ぶもののないチートな力をもつことに。
異世界ではブ男で、神レベルの力を持つけど、穏やかに暮らしたい真。
そして、容姿端麗で異世界で成り上がりの野心を持つ勇者の対抗軸はとても面白いです。
男の勇者(岩橋 智樹)が、真の配下の巴をよこせと言ったときがあります。
その時、真はそれまでの穏やかな態度を捨てて、智樹をボコボコにするシーンはちょっと、体温があがありました。
女の勇者(音無 響)が、女神を助け、魔族を倒しヒューマンの統一世界を作るために真に協力を求めたシーンで、女神の偏った愛情を否定し、困るものすべてに手を差し伸べたいという真の考えに、ちょっと、ぐっと来てしまいました。
ストーリーは冗長な部分もあるのですが、とてもよく考えられていると思います。
冗長な部分はぐっと我慢して読み進めていくと、とてもワクワクするシーンに出会えます。
キャラクターの絵の魅力
男性、女性キャラクターともにとても丁寧で上手。
亜人は、真の仲間になっていくからでしょうか、やさしいタッチで描かれています。
ヒューマンと敵対する魔族たちも美男美女。
絵は、素敵なタッチです。
登場人物のほとんどを美男美女にしなければならないので、作画を担当した木野コトラという人は、苦労したんじゃないかと思います。
戦闘シーン
真が、魔法メインだからでしょうか、あまり格闘戦のような絡みは多くありません。
ただ、そこそこ迫力あるシーンは登場します。
イチャラブ度
真の相手(巴、澪)が、人間ではないので、●●関係になりません。
物語が進むにしたがって、真に求婚してくるヒューマンも出てきますが、真はすべて袖にしています。
参考までに、召喚前の真はモテモテ。後輩の美少女、同級生の美少女に告白されています。
でも、さりげなく二人とも振っているという謎もあります。
ハーレム度
巴、澪をしたがえ、真の周りはハーレムっぽい感じですが、相手が人間ではないので、真は手を出しません。
だからハーレムじゃないと思います。
H度
H度につながる話(澪は真の伽をすることを望んでいる)はあるのですが、サービスシーンまでつながっていきません。
勇者として活躍するようになるころの響きのコスチュームは、露出度かなり多めになるらしい。
マンガで、そのシーンがどのように描かれるか楽しみ。
しかし、それでも、H度は微々たるものですね。
最後に
小説版の9巻頃になると、真の女神へ反抗が本格的に始まります。
小説の6~8巻あたりは、ちょっと冗長な感じで読むのがかったるいのですが、9巻くらいからぐっと面白くなります。
登場人物のほとんどが美形だというのに、心の醜さを見事に描かれているシーンは秀逸。
復讐系の異世界ファンタジーは人の醜さを描いている作品ですが、それらの作品よりも『月が導く異世界道中』の方がドロドロしたものを感じます。
『月が導く異世界道中』は、マンガも小説もかなり楽しめます。
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